育成理念・方針
< 指導理念 >
“セイカイ” を導くチカラを育む。
子ども達を待つ未来。
それは、今までの知識・経験が通用しない、正解の無い、不確かな世界。
テクノロジーの進化によって、あらゆるものを取り巻く環境が複雑さを増し、将来の予測が困難な状況にあることから、「VUCA(ブーカ)時代」と呼ばれています。
※VUCAとは「先行きが不透明で、将来の予測が困難な状態」を意味する以下の4つの単語の頭文字をとった造語です。
V(Volatility:変動性)
U(Uncertainty:不確実性)
C(Complexity:複雑性)
A(Ambiguity:曖昧性)
そんな時代を生き抜くために必要な“チカラ”は、「非認知能力」と呼ばれ、現在世界的にも注目されています。
非認知能力とはこれまで学校教育で重要視されてきた「IQ」といった数値で測れる能力では無く、
◯巻き込むチカラ
◯やり抜くチカラ
◯表現するチカラ
数値では測れないこのチカラを、現在の大人が教わってきていないチカラを、子ども達に身につけてあげなければなりません。
サッカーは、「見て、考えて、仲間と共に表現する」スポーツ。
そんなサッカーに真剣に取り組むことで、子ども達が“自分で考えて、感じて、自分なりの”セイカイ”を導くチカラ”を身につけることができます。
ただ、まだまだ日本のサッカー育成環境は、
「考える」
「表現する」
「チャレンジする」
そういった側面を子ども達から奪っている気がしてなりません。
私達ベアーズ東京FCでは、「楽しく、真剣に、挑戦する子を育てます」
サッカーに真剣に取り組む過程を通し、子ども達がイキイキと主体的にサッカーを楽しむ環境の中で、非認知能力を育んでいきます。
< 指導方針 >
“Athlete Football”
~未来を生き抜く力を育てる~
我々は”Athlete Football”という指導方針を掲げています。
現代では「アスリート」というと、プロスポーツ選手を思い浮かべるかもしれませんが、「athlete」の語源と本来の意味はギリシャ語の【athlos】(競争・試練)。
「試練に立ち向かい、限界を超えて成長し続ける人」のことです。
つまり、本来の意味は「挑戦し続ける人」です。
単に「フィジカルの強いチームを作る」事ではありません。ベアーズ東京FCは、
「サッカーを通じて、仲間と試練に挑み、成長し続ける子どもを育てる」
「心と身体の限界を超えて成長できる」
「関わる人全員が挑戦し、成長し続ける」クラブです。
なぜ「Athlete Football」なのか?
4つの社会課題に向き合う
1)子どもの運動不足・体力低下 ⇒ 週2・3回の濃度の濃い活動で体力向上
■ 現状とデータ
•小学生の体力は過去10年間で低下傾向(文部科学省「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」2023)
※コロナ禍の影響もあり
•特に、持久力・瞬発力・柔軟性の低下が顕著
•WHOは「1日60分以上の運動」を推奨するが日本の小学生の約4割は未達成(スポーツ庁, 2023)
■ 解決策
「アスリート・フットボール」で運動習慣を身につける
•スプリント・アジリティ・フィジカルトレーニングを楽しみながら実施
•週2~3回の練習/試合で最低90分以上の運動時間を確保
•成功体験を積めるプログラムを導入(サッカーのトレーニングにおいて)
2)メンタルヘルスの悪化と自己肯定感の低下 ⇒ 成功体験を積み重ね、自己肯定感を向上
■ 現状とデータ
•近年、小中学生の「不登校率」「うつ症状の増加」が深刻化(文部科学省, 2023)
•日本の小学生の「自己肯定感の低さ」は先進国中で最低レベル(OECD, 2023)
•「週3回以上の運動習慣がある子どもは、ストレス耐性が高い」(スポーツ庁,2023)
■ 解決策
「アスリート・フットボール」で成功体験を積み、メンタルを強くする
•フィジカルと戦術のトレーニングで「できた!」の積み重ねを増やす
•個別フィードバックを大切にし、ポジティブなコーチングを実施(サッカーノート)
•チームスポーツの楽しさを通じて、仲間と協力し、自己肯定感を高める
•マルチスポーツを導入し、得意を見つける、お互いの得意を認める機会創出
3)デジタル依存とコミュニケーション能力の低下 ⇒ リアルな人間関係を築く機会提供
■ 現状とデータ
•小学生の1日のスマホ・タブレット使用時間が、3時間以上の割合が50%超(総務省,2023)
•「ゲームやSNSの利用増加による睡眠不足・集中力低下」が問題に(厚生労働省, 2023)
•リアルな対人コミュニケーションの機会が減少し、
「会話が苦手」「表情が乏しい」子どもが増加(日本心理学会, 2023)
■ 解決策
「アスリート・フットボール」でリアルな人間関係を築く
•チームスポーツの中で対話力を養い、リーダーシップ・協調性を学ぶ
•練習場でスマホ等、ゲーム機などの使用禁止、フィールドでの体験を大切にする
•上手くいかない事、人間関係にも向き合い、お互いサポートしながら乗り越える
•勝ち負けのある環境で「相手と向き合う力」を身につける
4)子どもの自己管理能力の不足 ⇒ 自分で考え、行動する力を養う
■ 現状とデータ
•日本の子どもは、生活習慣(早寝早起き・食事・運動)の自己管理が苦手(厚生労働省, 2023)•近年、自己決定能力の低さが問題視されており「指示待ち」の子どもが増加
■ 解決策
「アスリート・フットボール」で主体性を育てる
•アスリート・フットボールの導入で「自分で考える習慣」を育む
•試合・練習後に「サッカーノート」を記入し、自分の言葉で振り返る習慣付け
•選手個人DATAを用いて目標設定をし、目標達成を目指すプロセスをつくる
•食事・睡眠・トレーニングの重要性を学ぶ「アスリート教育」を実施(栄養講習会、睡眠講習会 等々開催予定)